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黒の森から参上!

五人になった俺達は剣を片手に敵兵達に向かって行く。
「殺してでも材料を奪いなさい!」

「ルビティラ達はお前らの飾り物の材料じゃねえんだ!」

俺は声を荒げながら宝救剣で敵兵を斬りまくる。よくもルビティラを傷つけたな!!

「ウエポンアップ!」

「「「「ウエポンアップ」」」」

涼達は専用の武器を呼び出し装備する。

新加入のカイエンは弓の専用武器だ。
ステゴアーチェリー
属性 地 遠距離〜近距離可能武器 可変し爪としても使用可能。

「機械弓か!これなら俺でも使える!」

カイエンはステゴアーチェリーを構えて早速使う。

「ステゴアーチェリー」

カイエンは矢を放つと敵兵射抜く、放たれた弓に巻き込まれ何体かも道連れにした。
ステゴサウルスの背中のヒレを模した形の機械弓と呼ばれる片手で撃てるタイプだ。ようはボウガンだ。

「クローモード」

機械弓は折り畳みステゴサウルスの棘の尻尾が爪の様に変わり敵兵を切り裂く。

「やりますな!カイエン殿!我輩も!」

ルーガルはラプトルバンカーを振り回し敵兵を薙ぎ払う。
「ラプトルバンカー槍モード!」

バンカーの中心の刃を先にスライドさせ槍モードにする。

「それそれ!」

ルーガルは敵兵を串刺しにするとぶん投げ、更にバンカーを伸ばして地面に叩きつけその衝撃波で敵兵達を吹き飛ばした。

「トリケラトキャノン!」

コハクはトリケラキャノンを放ち敵兵達を吹き飛ばしそこからグローブモードに変え殴って敵兵を吹っ飛ばした。

「キリがないな!」

「コハク私が退路を開けるわ!」

「リア任せた!」

リアはパキケファログローブで地面を思いっきり殴ると地割れが起きそこに大半の敵兵が落ちてハマり身動きが取れなくてなった。

「今だ!みんな逃げるぞ!」

「逃がしませんわよ!」

女は火の矢を雨の様に放つ。

「ティラノファング!」

俺はティラノファングをトンファーモードに変えて炎の刃を放ち、女の火の矢を相殺した。

「大丈夫かルビティラ!」

「ルーガルしっかりおさえろよ!」

ルーガルとコハクがルビティラを二人掛かりで持ち上げる。

「とにかく逃げるぞ!」

「させないわよ!」

女は魔法で何かを俺達の目の前に召喚した。

「呼んだか?お嬢!」

げ、怪人!煙突みたいな怪人がよびだされた。

「その偽勇者共を殺して宝石獣を奪いなさい!」

「イエッサー!」

ヤバイ、流石にルビティラ達を庇って怪人を相手は無理だ。

「マズイなこりゃ…」

カイエンのマスクから何か写る。

宝救剣+オニキス+下グリップ3回引く。

「よく判らんがやってみるか!」

カイエンは黒い瑪瑙オニキスを宝救剣にはめ込み持ち手のグリップを3回引く。

宝救剣から紫色の光が放たれる、その光は黒の森に向かい淡い光が満ちる宝石の黒い岩に当たる。黒い岩は忽ち砕け散り中から黒い瑪瑙の宝石獣が現れた。

「テゴォーー!」

宝石獣は光に導かれ飛び出してあっという間にカイエンの元へ行く。

「な、何よあれは!?」

「黒い森から出てきたぞ!」

あの恐竜はステゴサウルスだ!

「テゴォーー!」

宝石竜ステゴサウルス。

「カイエン殿の宝石獣だ!」

「助けに来てくれたのか!」

「テゴォ!」

どけや〜!

「デカいなんて聞いてなーい!」

ステゴサウルスは巨大な尻尾を振り回して敵兵と怪人を薙ぎ払う。

宝石竜ステゴサウルスは背中を開き皆んなと馬車をそこに乗せた。

「テゴォーー!」

発車しまーす!のんびりな言い方だな…

ステゴサウルスは尻尾を振り回して土煙を巻き上げその場を後にした。

「チッ!逃げられた!」

女は親指の爪を噛む。

「逃げられたのか?」

「ああ〜カイト様〜」

「全く気になって戻ってみれば…」

アインと呼ばれた元勇者が仲間を連れて戻って来たがすでにステゴサウルスで逃げた後だった。

「ごめんなさ〜いカイト様〜」

「いやいや君は悪くないさ〜」

女を抱きしめる何かチャラい男。

「カイトさん貴方は全く…」

「お前も同じだアイン!」

凛々しい顔した青年が現れそう言う。

「僕はこんな人とは違います」

「こんなとは何だよ!カズお前も何か言えよ」

「うるさいな、それよりも稀少な合成材料を逃がしたのか?」

「すみませんカズ様!奴ら皆さまの勇者の剣を使い姿を変えまして」

女は経緯を全て話した。

「俺達の剣をその変な奴が持っていたのか?」

「勇者の剣は僕達の特権だったのに運営側がパワーバランスを保つ為に壊しましたからね」

「何しても其奴らから俺達の剣を奪い返して合成材料を手に入れる!宝石獣は今じゃかなり稀少な合成材料だからな!」

「これで俺達もまたランクアップ出来るな!全く運営側のミスでログアウトができなるなんてな〜」

「あの初心者プレイヤーを少し懲らしめましょうよ!」

アインは嫌味な笑みでそう言う。

「おそらく奴らはあの国へ逃げ込むはずだ」

「俺達の陣地としらずにな!はぁ、早く終わらせてログアウトできるようにしないとな」

「その為にはこのゲームを終了させてエンディングに持ち込むしかないバッドエンドでもな」

元勇者達はそう言うと消えた。



宝石竜ステゴサウルスの介入で何とか逃げ切れた俺達は離れた場所で馬車を止めてキャンプしている。

「助かったぜ!相棒!」

「テゴォ!」

眠い…ってのんびり屋だなお前!

「こいつはオニキスだから、オニキスステゴだな!」
「テゴォーー!」

だーさーいー!ノロイ喋り方で嫌がるなよ!

俺のネーミングセンスそんなに悪いか?

「いいじゃないか、なあオニステ!」

「テゴォ…」

もっとダサくなった…以外とわがままだなお前。

ルビティラを見ていたコハクがこちらに来た。

「ルビティラは?」

「大丈夫だ飯を鱈腹食べてあの通りだ」

コハクの指の先には焚き火の近くでお腹を出して寝ているルビティラ。

「ティラ〜」

もう食えない〜って呑気な奴だなたく…まあ明日には元気になるだろう。ゆっくり寝ろよルビティラ。

「皆の衆お食事ですぞ!」

ルーガルが場所の秘密基地から出てきた。

何だかんだあの部屋は人口宝石で簡単に増改築出来るんだから凄いよな。追加したキッチンでリアが食事を用意してくれたので焚き火を囲んで皆んなで食べる。

「美味いなリア!」

「ど、どうも…」

普通に食べられないのかな?

カイエンは首の穴から入れて食べてる、デュラハンはやっぱホラーだわ…何で勇者に選ばれたんだ?

「しかし、ルビティラ達が俺達の留守に狙われてるとはな…」

「予想外だったからな…」

「それよりもこれからどうするかです!」

確かにまた下手に馬車を止めて居ては奴らに捕まるだろう。それよりも何処かで拠点を設けて戦う準備をした方が無難じゃないだろうか?

「拠点か…やっぱり王都へ行くべきだと僕は思う」

「前に話した拠点確保と援助を頼むんだな」

王都へ行き王に謁見して援助を頼むんだよなたしか。

「王都ってガネットへ行く気なのか?」

「カイエンは反対なのか?」

「いやそんなんじゃない」

何だか嫌な予感がするんだよな、彼処は確か勇者の真意を知ってると聞いた事がある、ノコノコとあの城下町へ行って大丈夫なんだろうかと俺は思う。

「あの?今日はもう寝ませんか?」

リアは色々あって疲れたのか瞼を越すっている。確かに今日はかなり疲れたし夜明けも近いしな。

「とりあえず俺達も休もう」

「そうだな行く行かないは明日決めても大差ないしな」

「我輩達も宝石獣達もクタクタだ」

「今夜はもう休みましょう」

「確かに疲れていてはいい判断は出来ないからな寝るとしようか」

俺以外は馬車に戻って休んだ。

俺は心配だからルビティラと一緒に外で寝る事にした。
またルビティラが狙われるかもしれないからな。
それにしてもハッキリした先代勇者の真実やあのわがままな女また度々会うと思うと目眩がしてくるな、早く寝よ…

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