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駅のホームにつくとカオルは照れなが

らトシキを見た。トシキ

(なに、俺のかおになんかついてる)

カオルは頬を赤く染めながら言う。

(ううん、何でもない、トシキあのね)

トシキ(なに)

カオル

(手っ、てをつないてもいいかな)

とはずかしながら言った。

普段のカオルからは想像もできない甘

えかただった)

それを聞いたトシキは優しい笑顔で手

を差し出した。

2人は手を握り会うと、おたがいにドキ

ドキしあった。

おたがいなにもしやべらなかったが、

2人とも幸せな陶酔かんを感じていた。

やがて13分もたつと、各駅の電車が来

た。

電車は満員だった。カオルとトシキは

ドアの近くにいた。ドアのほうにカオ

ルがいて、カオルの前にトシキがい

た。

電車は満員電車だったので、トシキは

押されたが、カオルを守るために両足

と腰を踏ん張ってなるべくカオルに満

員電車の圧力がかからないようにし

た。

電車がふいに急ブレーキをかけた。

トシキとカオルは抱き合う形になっ

た。

2人の心臓は高鳴りあっていた。

カオルは自分の心臓の音がトシキに伝

わるん時やないかと内心焦った。

2人が密着しながら電車に揺られている

と、やがて駅についた。

ドアが開かれるとさまざまな人たちと

ともにカオルとトシキも電車からおり

た。




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