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加護咲夜(かごさくや)、高校一年生。
彼女には、不思議な能力があった。それは、他人の寿命が〝年数〟で見えること。彼女には大きな未練があった。それは、寿命一年である事を知りつつ見過ごしたことで、とある女性を救えなかったことだ。
咲夜は高校の入学式の朝、屋上から空を見上げる男子生徒の姿を見かける。なんとなく視界の隅に入った彼、今泉京(いまいずみきょう)の寿命は──〝一年〟だった。
先輩が来年までに死んでしまう運命を変えられた時、私が背負った罪の十字架も下りるのかな?
次々現れる寿命一年の人物を救いながら辿り着いた世界で、ついに咲夜は彼の死の間際に直面する。
「先輩──!」
伸ばしたその手は届くのか──。
偽善か──それとも贖罪か。死神の目の使い方。
※アルファポリス主催、第三回ライト文芸大賞最終選考作品。
※読み手のネコ様のレビュー企画で、長編一位の評価を頂きました。
※小説家になろうさんで、ジャンル別日間三位頂きました。
※表紙用のイラストは、『SKIMA』を利用してmu様に、タイトルロゴは草食動物様に作って頂きました。
※Part51の挿絵として、ミカスケ様のフリーイラストを使わせて頂きました。0クル
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相貌失認(そうぼうしつにん)。
女性の顔が見えないという先天性の病を発症している少年、早坂翔(はやさかしょう)。
夏休みが終わった後の八月。彼の通っている小学校に転校してきたのは、類稀な美貌を持つ転校生、水瀬茉莉(みなせまつり)。
しかし彼女には、幾つか不可解な点があった。
誰とも目を合わせず、会話をしようとしないこと。
誰に対しても、心を開かないこと。
女性の顔を認識できないはずの彼なのに、何故か水瀬の顔は見えること。
顔が見える、ということを後ろ盾にして親密になりかけた二人であったが、結局は疎遠となり卒業の日を迎えてしまう。
それから二年。
クラスアート実行委員として再び一緒になった二人は、夜に芳香を強めるという匂蕃茉莉(においばんまつり)の花が咲き乱れる丘を、題材に選んで作業にはいる。
ところが、クラスアートの完成も間近となったある日、水瀬茉莉が不登校になってしまう。
姿をくらました水瀬を捜し求めるなか、遂に彼は、これまで感じていた違和感の正体に触れていく。
0クル
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