『必ず……見つけ出す……だからこの指輪はお前が持っていてくれ……』
そう約束をし、時折芽衣李(ときおりめいり)は婚約者だったラフェドの腕の中で亡くなる。
しかし芽衣李が転生した先は、乙女ゲームを舞台とした悪役令嬢シルヴィア・ローレンとしての破滅の運命だった。
シナリオ通りの破滅を迎え、魔王を探すため国外追放を甘んじて受け入れるのだが、次の舞台と言わんばかりに、高位の人外たちが用意した箱庭の国に聖女候補として選ばれてしまう。
そしてその箱庭を作り上げた創設者は魔王ラフェドだったのだが、彼はシルヴィアのことを全く覚えていない。
ショックを受けるも受け入れようとした矢先、魔王ラフェドとシルヴィアは本の呪いに掛かってしまう。
呪いを解くため奮闘する内にシルヴィアの魅力に気付いた人外のドラゴンや魔人、妖精たちが契約を結ぼうと現れるのだが……。ラフェドの記憶が蘇るも呪いのせいですれ違う。
「――覚えていないから不貞腐れて諦めたのか」
「え?」
「それとも吹っ切れたとでも言うのか。お前の執着はその程度のものだったと解釈すれば良いのか?」
「アルベルト……さん?」
「アルベルト――か、お前はこの姿でも俺の名を呼ばないんだな」
これは前世で出会った魔王と人間が、様々な困難に立ち向かいながら、記憶を取り戻していく拗らせた魔王に愛されるお話。
※すれ違い×記憶喪失×コメディ
※R15は保険です。
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