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6話 売春宿

 美奈は、次の朝、4時間も車で揺られ、知らない街に連れて行かれ、これぞ田舎のおじさんという人に引き渡された。とても怖い風貌で、美奈は、どう話していいかためらっていた。

「今日から、頑張ってくれよ。こちらも大金払っているんだからな。聞いているか、わからないけど、うちがどういうシステムか話す。お前は、毎日、寝るベットもないし、食べるものも、俺たちからは渡せない。じゃあ、どうするかというと、レストランの個室でお前達10人ぐらいを並べる。その中で、お客さんから選んでもらって、お客さんの泊まっているホテルに連れて行ってもらい、そこで一晩過ごせ。とってもいいホテルだろうから、ゆっくり寝れるぞ。そして、お客はお前に30万ギャラくれるから、それを俺に渡せば、3千ギャラをお前にやる。それでご飯を食べればいい。簡単だ。でもお客から選ばれないと、この廊下で寝るしかないし、ご飯を買うお金もない。また、お金を持ち逃げとかしたら、お前が死ぬまで追っかけるぞ。わかったか。」
「分かりました。でもお客さんは、どうして私に30万ギャラをくれるんですか?」
「そんなことは、いずれ分かる。今は、知らなくていい。」
「そうなんですね。わかりました。まず、並べばいいですね。」
「服はここにある。どれか好きなものを着れ。」
「わぁ、素敵なドレスばっかり。じゃあ、これ。」
「これから始まるから、早く着て、並べ。」
「わかりました。」

 既に、前には8人の、露出が多いドレスを着た女性たちが待っていて、なんか素敵なパーティーでも始まるのかと思い、美奈はワクワクしていた。
「私、まず、選ばれないと。でも、どんなお客さんがいるんだろう。」

<あなたは、本当におめでたい人ね。どうしてお金をくれる。そりゃ、あなたを買っているのよ。警察に見つかれば、この国だって捕まるし。一生、臭い飯を食べることになったら、私は嫌よ。私に迷惑かけないで。まあ、警察も、この国にお金が落ちるからって、見て見ぬふりしているようだけど。
 でも、素敵なドレスだって、本当にあなたは女になっちゃったわね。まあ、仕方がないか。女のドレスを着て、胸を覗かせる方がピッタリな姿になっちゃったものね。胸のラインが綺麗なのは認めるわ。寄せれば谷間もクッキリ出るし。>

 お客は3人いて、なんか欧米人のようだったが、若いことがヒットしたのか、美奈も選ばれた。
「やったー。選ばれた。今日は、ふかふかのベットということね。まず、選んだ人の横に座るんだ。こんにちは。」
「あれ、英語喋れるんだ。ここには、何回か来てるけど、君は初めて見た。長いの?」
「今日が初めてなんです。どんな仕事してるんですか?」
「まあ、この国のレアメタル、わからないかな、採掘した石みたい物を他国に輸出する仕事かな。」
「よく、わからないけど、すごい仕事なんですね。」
「まあ、飲もう。乾杯!」
「乾杯!」

 美奈にとって、お酒は初めてだったが、飲むとお客さんが喜んでくれたので、どんどんと飲んでいって、少し周りがぼやけてきた。
「結構、飲んだね。では、そろそろ帰ろうかな。」
「えー、私、連れて行ってくれないと、今日、泊まるところがないんです。困っちゃう。連れて行って。」
「そうなの。素直に帰ろうと思っていたけど、そこまでいうなら、お持ち帰えりしちゃおうかな。」
「嬉しい。」
「じゃあ、おいで。」

<おいおい、この子、可愛い子じゃん。俺が憑いているこの男も、女の取り扱いは上手いから、可愛がってくれるよ。ただ、この子、スタイルは抜群だけど、顔見ると、まだ中学生ぐらいで、男は未経験に見えるな。おい、お前が初めての男になっちゃえよ。誰も入れていない体を食っちゃえよ。感度は最初だと低くて面倒なところもあるだろうが、あそこはピンクで綺麗のはずだぞ。やりすぎて乳輪が真っ黒とかより燃えるだろ。やばい、俺も想像してきちゃった。>
<下品な守護霊が憑いているのね。エッチは私じゃ止められないけど、少しはいたわってあげるとか、そんな気持ちになれないの?>
<女なんて男の性欲を解消する道具なんだから、そもそも男と同じレベルの生き物じゃないんだよ。男の道具として生まれてきたんだから、部屋に閉じ込めておいて、適当に、食べ物とか与えておけばいい。優しくすると、すぐつけ上がるし、そのぐらいにして、時々、ちょっと嬉しいことがあれば、嬉しさも半端じゃなく感じられる。その方が、この社会は上手くいくんだよ。>
<そんなこと思ってるの、あなただけよ。どこかの宗教? あまりにもひどい偏見だわ。優しい男もいっぱいいる。私の夫だった人のように。
 でも、この子、やられちゃう。何も知らないのも、ここまでくると罪ね。病院はわざと知らせなかったのだろうけど、16歳にもなれば、わかるでしょ。生理だってきてるし。普通は、男から何かされるの怖いって、生まれながらに思うんじゃないの? 本当に天然なんだから。>
<16歳なんだ。ゲヘヘ。経験のない女って、本当にやりがいがあるな。>

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