233章 おやつ
3時になった。おやつを食べるには、ちょうどいいころあいだ。
「お客様、食べたいものはありますか?」
フユコのアホ毛は、ソフトクリーム店の方角に向けられた。ソフトクリームに対する情熱を、完全に捨てきれていなかった。
「フユコはソフトクリームを食べたいです」
「かしこまりました。ソフトクリームを用意します。駅前よりも格上なので、喜んでいただけると思います」
おいしいソフトクリームを食べられると知って、フユコのアホ毛はまっすぐに伸びていた。
「とっても楽しみです。ソフトクリームを食べたいです」
「みなさんはどうしますか?」
マイが浴衣の女性に質問する。ハイテンションモードではなく、いつもどおりの姿だった。
「ソフトクリーム以外は、どんなものがありますか?」
「アイスクリームがあります。こちらについても、超一流の味ですよ」
フユコのアホ毛は、まっすぐに伸びる。ソフトクリームだけではなく、アイスクリームにも興味を示している。
「フユコはソフトクリームだけではなく、アイスクリームも食べたいです」
浴衣の女性はていねいに一礼する。
「かしこまりました。両方を提供させていただきます」
ミサキ、シノブ、マイ、シラセ、フユコもソフトクリーム、アイスクリームの両方を注文した。
「6人分のソフトクリーム、アイスクリームを準備します。ここでは作れないので、ついてきていただけますか?」
6人は立ち上がる。おいしいソフトクリーム、アイスクリームを食べられるとあって、体はおおいに躍動していた。