47 サーヤのお布団
遅ればせながら、自己紹介も終わって、ジーニ様も落ち着いてくれました。そしたら、
〖そういえば魔神ちゃん。よく一番にここに来れたね~?ぼくのこと抜け駆けしてって言ってたけど、それこそみんな来たがったでしょ?加護もバシバシつけてたし〗
はい?神様が気になることを言いました。
〖それはね、ちゃ~んと納得してもらったから 大・丈・夫♪〗
くふりと口の端を上げて仰る美女…
ぞくうっ
あ、あれ?背中が寒い?気のせいかな?
〖やっぱりお話し合いは、大事よね?くふふ〗
ぞくぞくぅっ
あ、あれ?気のせいじゃない?お話し合いって平和なはずじゃ?
〖そ、そう。ならいいんだ。ハハハハ〗
主神様、何か察したのか、笑って誤魔化しました?
主神様、それでいいのかな?
ぞくうっ
はい。いいんですよね。
「あっ、しょうだ。じーにしゃま」
聞きたいことあったんだった。色々あって忘れちゃってたよ。
〖ん?何かしら?〗
魔神様が首を傾げてます。
「ふかふか おふちょん、おうち、どちて?いちゅのまに?」
ふかふか気持ち良かったけど。朝起きたらお家の中でびっくりだよ。
〖あー!あれね!〗
「あい。ありぇでしゅ」
どうしたのかな?お家って、こんなすぐ建つの?
〖だぁって~ 。サーヤが寝るっていうのにベッドどころか屋根すらないって言うのよ~!?〗
ジーニ様がありえないわってプンプンしてます。
「ふにゅ?」
そりゃ、今まで人間いなかったんだから、必要なかったもんね?
〖可愛いサーヤを野宿なんかさせられるわけないじゃない!風が吹いたらどうするの?雨が降ったらどうするの?〗
ダメよダメダメ!と首をブンブン振ってます。
「ふえ?」
いやぁ もふもふにベッドになってもらえればそれだけで…ふへへへへ
〖ダメよ!!〗
めちゃくちゃお目目がカッ!って光りました。
「ふぉっ?」びくうっ
なんでダメ!?
〖もふもふにサーヤを独り占め……こほん。サーヤにそんな不自由な思いさせられないわ!〗
めちゃくちゃ頭ぶんぶんのジーニ様。
え~…なんか、本音言ってなかった?
〖だからね!作っちゃった♪ちょいちょいとね♪〗うふっ
肩を竦めて可愛らしく言う魔神ジーニ様。
え~ ちょいちょい?作っちゃった?
〖おふとん気持ち良かったかしら? 〗
めちゃくちゃニコニコで聞いてくるジーニ様。
「あい。ふかふか。きもちい」
二度寝したかったな~。
〖良かった♪おうちはちょっと小さかったかしらね~〗
ちょっと不満そうに言うジーニ様。
小さい?いえいえ、これはちょっと…
「おっきいよにぇ?」
〖え~?そうかしら~?〗
そんなことないでしょ?って言うジーニ様。
だってこれはログハウスじゃなくて、これは…
「おおきしゅぎましゅ」
何百人で暮らす気ですか…
泉のほとりにヨーロッパの白亜の宮殿?中はログハウス風だったのに?
〖え~だめ?〗うふ?
またまた肩を竦めて可愛らしく言うジーニ様。
「だめでしゅ」
かわいいお顔してもダメです。
絶対に大きすぎです。