36話〜魔力が尽きて
レオルドとエリーゼはブラット達を見張る為とある場所に隠れていた。
「レオルド様。ブラットの、あの能力はいったい、何なのでしょか?」
「さあな、私にも分からん。だがもし、あの力が我々にとって、脅威になるものであるなら、今のうちに何とかしなければなるまい」
「……ですね。では、これからどう対処していけばいいのでしょう?」
「まぁ、そうだな。今までどおり様子を見て、可能であればブラットを早急に拉致するしかあるまいな」
エリーゼは頷き持ち場に戻った。
その頃、ブラット達は防具や道具やアクセサリーなど試す為に色々な物を集めてきた。
「本当に、まだやるのか?」
「やって見ないと分かりませんので、とりあえずやってみましょうか?」
ルルーシアは盾をとりブラットに渡した。
そしてブラットは、しぶしぶ盾に魔力を注ごうとしたが、
「……あの〜多分……」
「どうしたのですか?」
「……凄く、言いづらい事なんだけど」
「ブラット、どうしたんだ。何か不都合でもあったのか?」
ブラットは申し訳なさそうに、
「今、気づいたんだけど、何か魔力を使い過ぎたらしく魔力切れみたいなんだけど」
「あら、それは仕方ないですね。確かに、あれだけやれば魔力がなくなってもおかしくありませんし」
「そうだな、少し休むとするか。ブラットどのくらいで回復しそうか分かるか?」
「どうなんだろう。多分、分からないと思う」
「仕方ない、お昼過ぎに、またここに集まるとしようか」
そして、ブラット達は頷き、お昼まで自由行動という事になり、ブラットはヴィオレの事を思い出して、サアヤ達に話し道具屋に行く事にしたのだった…。